9/8
 6月にツーリングに行ったメンバーの内、バイクを借りて参加していた後輩は今回参加せず、いつも来ていた同期のCB400を借りた、後輩ながら同い年の奴が加わって、総勢4人で長野へツーリングに出掛けた。チームツーリングとしては、この位がちょうどいいぐらいの人数かもしれない。
 名神高速の桂川P.A.に集合だったが、すり抜けしにくい阪神高速が渋滞してて30分程の遅刻。合流して言い訳もそこそこに出発した。
 名神高速を東に走り、養老S.A.で昼飯をかき込んですぐ出発し、小牧I.C.で下りて日本ライン下りを目指す。小牧から国道41号線を北上するが、中部の主要国道だけあって車が多い。日本ライン下りの船乗り場に着くまでに少し迷ったが、なんとか無事到着して時刻表を見てみると、次の船まで40分ぐらいある。おいおいと思いながら料金表を見てみると、乗船料は3000円を越えるらしい。ちょっと高いし、時間が空くし、ほんならやめとこかってな感じで全員一致し、F-4ファントムが轟音をあげて頭上を飛び交う中、宿を取っている高山を目指すことにした。
 高山までは再び国道41号線にルートをとり、ひたすら北へ北へと北上していく。学生時代に来た時のイメージでは快走路だったので楽しみにしていたが、今回は高知に行った時のように、情報ボックスの埋め込み工事でよく止められた。せっかくコーナーが程よくあって、道もそこそこ広くて、景色も抜群なのに残念。
 途中下呂温泉の近くのコンビニで休憩を入れた。下呂温泉には外湯があるが、橋のすぐ近くで丸見えらしいというのをどこかで聞いたことがある。どんなもんか実物を見て、いけそうなら入りたかったが、みんなはどっちでもよさそうなので、顔だけ洗って出発することにした。
 高山市街に到着した頃には陽も落ち、夕闇が迫ってきていた。とりあえず駅で旅館の位置を確かめようとしたが、駅の旅行窓口では知らないとのこと。直接後輩が旅館に電話して場所を聞き、なぜか自分が先導して行くことになった。「スモークの入ったバイザーなんで勘で走ってるんですけど」と思いながら、なんとか旅館の場所を探り当て、なんとか辿り付く事ができた。
 宿は小さいながら小ぎれいな感じで、素泊まりで予約していたので、ぶらぶらと晩飯を漁りに駅前へと出掛けた。商店街にあったラーメン屋は閉まりかけていたので行かず、駅前にあった食堂に入ったが、観光客用のぼったくり価格にびっくりした。1000円以下の定食はないどころか、最高で2000円以上の値段をたたき出していた。これにはなぜか笑いがこみ上げてきて止められなかった。
 帰りにコンビニで買い物して帰ろうとしたら、突然夕立に遭った。もしや雨男の先輩の呪いでは。恐るべし先輩マジック!
走行距離 406.08km

9/9
 昨日の夜半からの雨も上がって、この日の天気は一日持ちそうだ。
 素泊まりの予定だったが、朝ごはんを付けてくれるということなんで、宿で朝ごはんを頂き、9時ごろに高山を出発した。今日は乗鞍高原を越えて諏訪湖を通り、木曽路まで行く予定。
 高山から国道158号線で長野県境まで行き、そこから乗鞍スカイラインに入る。国道から乗鞍スカイラインへの入口に至る県道は、1車線でヘアピンカーブの連続だが、特に対向車が来る気配も無く気持ちよく攻めれる。昨日の晩に降った雨のせいか、やや霧ががってきてはいるが、スカイライン入口までは視界を遮られることはなく、すこぶる快調。ただ、標高が上がるにつれて体感温度はぐんぐんと下がっている。
 スカイラインに入ると、急に車の流れが40km/hほどになった。どうやら前を走る越後バスが原因らしい。さすがにバスには、この急な上り坂はきついようだ。バスだけでは無く一般車両も今日は多い。やはり土曜日ということもあるんだろう。平日に来るべきだったか。
 途中でバスをなんとかパスし、ワインディングしながら上へ上へ走っていく。標高が高いので、さすがに9月とはいっても肌寒く、終点まであと数kmというところで我慢できずに、上にレインコートを羽織った。4人で停車して羽織っている途中、止めていた後輩のCBR250がエンストした。何回始動してもアイドリング中にエンストしてしまう。こんなところで故障かとちょっと緊張が走ったが、ふかせば何とか回るので、どうやら空気が薄いせいだと判明。標高が2000mを越えると、ちょっと普通ではありえないこともあるもんやね。
 乗鞍スカイラインの終点は、魔王岳に近い場所で、標高は2700m以上あり、日本一高い場所にある道路らしい。土曜ということもあってか、家族連れやツアーの観光客がわんさといた。散歩がてら、徒歩で20分ほどかけて2764mの魔王岳に登り、お土産用に木でてきた葉書が売ってあったので、自分宛に記念とお土産代わりに買って、すぐ横にあるポストから出した。
 乗鞍高原から長野側への道は無料の県道になるが乗鞍エコーラインという名が付いている。スカイラインの終点からしばらくは2車線の道だったが、本格的な下りに入ると1.5車線ぐらいの道で、センターラインは無くなっていた。先輩を先頭に同い年の後輩、後輩、自分という順番だったが、途中から先輩が本気で攻めだし、一気にペースが上がった。直線が少なくてタイトなコーナーが多いこの道では、コーナーごとに前の3人から離される。やっぱりリッターは取り回しが辛く、倒しきれない。直線の加速である程度追いつくものの、コーナーが増える区間ではだいぶ差をつけられた。前の3人も、タイヤがやや滑り気味になるぐらいまで攻めていたみたいだが、ダウンヒルでは敵わない。一度対向車に突っ込みそうになったし。アップヒルなら、加速感とかコーナーの立ち上がりとか、かなり楽しめそうなんやけど。
 乗鞍高原から県道84号乗鞍岳線のエコーライン、国道158号線で奈川渡ダムの横を通り、途中の道の駅で昼飯をさっさと食べて松本市方向に進む。土曜日のせいか道の狭さのわりには交通量が多い。だらだらとした流れのまま松本市に入り、市街には寄らずに国道19号線から国道20号線に入り、諏訪湖方面を目指す。
 断層などの地層の運動でできた構造湖である諏訪湖は、周囲も地層運動で盛りあがったと思われる勾配の急な山で囲まれており、昔から街道の難所であったかわりに、その急勾配は視界から障害物を無くす。国道を走りながら目に入ってくる湖の姿が美しい。
 諏訪湖に来るのは21歳の時以来だから、かれこれ4年振りになる。諏訪大社の下社秋宮に寄ってお参りし、ついでに春宮にも寄ってから諏訪湖岸の公園でぶらぶらしてみたが、相変わらず水は茶色く濁っている。2回とも茶色かったということは、いつもこんな色をしてるのだろうか。それとも風が強かったからか。
 諏訪大社にお参りしている時に、木曽福島の代山温泉の木曽宿という宿に予約が取れたので、諏訪湖から塩尻に戻り、再び国道19号線に入って木曽路を南下する。この道は相変わらず快走路だ。夕闇が迫りつつ時間に木曽福島に到着し、いつものように宿を探して迷いながら比較的早く着いた。
 今日は順調に予定をこなした感があるが、ビーナスラインに行く時間は取れなかった。先輩は明日行こうと言ったが、明日引き返してビーナスラインに行ってしまうと、帰りに恐ろしい距離を走ることになるので、諦めてもらった。ちょっと拗ね気味になってたけど、先輩ほど無尽蔵に走れません。
走行距離 213.28km

9/10
 今日は前の2日の雲の多い天気から一転して、朝から快晴となった。
 午前9時ごろに出発し、まず木曽福島を観光してみる。
 木曽福島は、源義仲の子孫が代々本拠とし、武田信玄が信濃に勢力を伸ばした時には、木曽義昌に娘を嫁がせ、一族として遇している。しかし、長篠の戦いで斜陽となった武田家を見限り、信長に寝返って甲斐攻略のきっかけを作った。江戸時代には、五街道として整備された中山道の要衝として関所が置かれ、木曽氏の家臣だった山村氏が代官職を世襲した。その関所跡と、山村氏の邸宅が公開されていたが、入場料が結構かかるので入らずに無料のところだけを見学した。資料を見だすと時間をかけてしまうので、またひとりで来たときにゆっくりと見ればいいし、そのほうが自分にとっても好都合だろう。
 木曽福島を出て、流れの良い国道19号線の木曽路をどんどん下っていく。今日行く予定の妻籠まであと半分ぐらいのところで休憩を入れたが、日曜の為かチームでツーリングしている人達が多い。ナンバーを見ると地元か岐阜がほとんどで、大坂や神戸のナンバーは見かけなかった。連休でもないから当たり前か。
 国道19号線を更に南下し、昔の信濃と美濃の国境に近い妻籠に寄った。妻籠の次にある、島崎藤村ゆかりの馬籠を越えると、信濃から美濃になる。この馬籠までを中山道の中でも木曽路といったらしい。
 現在妻籠から馬籠までの旧中山道は、宿場町や街道の様子が保存、再現されていて、江戸時代の宿場町として観光地化している。バイクを止めて妻籠の宿場町をウロウロしてみる。4年前も来たが、その時よりも観光客が多いし、より観光地化している感じがする。最近はちょっと古い感じの町に人気があるし、ここもそんな感じで観光客が増えてきてるようだ。お土産やさんを覗いてみれば、木曽といえば檜のイメージがあるぐらいお土産にも檜の木工製品が多く、4年前はジョッキを買ったし、今回は先輩も買っていた弁当箱を買ってしまった。昔見かけたような、そんな古めの物にはどうも弱い。使いもせんのに。
 妻籠を出て国道19号線をちょっと下ると木曽路も終わりとなる。ここからは車も増えてくるので、中津川から中央道に乗り、名神高速経由で大坂へ。しかし、ここで先輩マジックが炸裂した。午前中あれだけ天気が良かったのに、妻籠辺りでぼちぼち曇りだし、逃げ道の無い高速に入ったら大粒の雨が降り出した。この雨粒の大きさは夕立くさい。幸い恵那峡S.A.まであと数kmのところだったので、時間と戦いながら走り続け、いよいよ本降りに近くなってきたところで何とかS.A.に辿り着いた。とりあえず荷物にカバーだけを被せて急いで屋根のあるところに退避し、最悪の事態だけは避けることができた。
 恵那峡S.A.で雨がやむのを待った後、カッパを着て出発したが、どんよりはしてるものの天気はなんとか持ちそうだ。
 中央道はコーナーが多く、巡航速度は120km/hちょっとぐらいで走っていたが、恵那を過ぎたところで追い越し車線の後ろのほうから急速に近づく黒のBMWに気付いた。最後尾にいた自分から走行車線に入り、前の同い年の後輩も気付いたが、その前の後輩は気付くのに遅れ、煽られていた。すると、ウエストポーチから白っぽい何かが徐々に顔を出し、気付いて車線変更する時に、BMWに白い何かを浴びせかけた。新しい嫌がらせやなと思いつつ、笑いを噛み殺していたが、後で聞くと、放出したことは知らなかったらしい。ちなみに、白い何かとはスーパーのビニール袋だった。
 後輩が煽られて嫌がらせをした数分後、その時は130km/hは越えていたと思うが、背後から物凄い勢いでツナギを着たライダーに抜かれた。抜かれるまで音に気付かなかったぐらいのスピードで抜かれ、サクサクッと走り去っていった。中央道から名神に入って、カッパを脱ぐためにP.A.に寄った時、後輩の嫌がらせとともにすごい速い奴おったよなという話になり、「このツーリングで一番誰がバイクに乗れてたかゆうたらあのツナギの人やな」という結論に達した。
走行距離 378.24km
合計 3日間 997.60km

No.15
No.14 No.16