去年に免許を取ってから初めてのツーリングらしいツーリングなので、とりあえず中学の時から行きたかった兵庫県一周にでかけた。
 国道175号線を北上し、一番近くて比較的有名な三木城に久々に寄った。たぶん小学生の頃、従兄弟と行ったきりではないだろうか。その頃に比べれば、三木城の歴史も知り、周辺の豪族たちの事も知り、時代背景にも詳しくなった。それで改めて城に登ると新たな感動がある。
 この城は俗に言う秀吉の「干殺し」で有名な三木合戦の主戦場で、周辺には秀吉が陣取り、今はぶどう狩りで有名な平井山や、その麓には滞陣中に病没した竹中半兵衛重治の墓なんかがある。また、その時に集められた鍛冶や金物師が土着したのがきっかけで、現在の三木は金物が特産品になっている。三木城自体は江戸時代に城として機能していなかったこともあって、本丸を残す以外はたいして史跡も残っておらず、本丸も老夫婦が長閑に散歩しているような少し広い公園程度でしかない。まさに「つはものどもが夢の跡」の言葉がぴったりだ。ただ、本丸跡からの眺めは、麓を洗う美嚢川一帯を一望でき、眼下は崖となっていて、当時の城の堅さを少しだけ残している。広場の中央には、降伏するときに城兵の命と引き換えに自刃した別所長治の、辞世の句を刻んだ石碑があるが、数千の命と引き換えに腹を切るというのは、どんな気分だったんだろう。こればっかりは人生経験が短いから、想像もできない。ひょっとしたら一生わからないかもしれない。
 三木を出て、国道175号を北へ。黒田庄を過ぎると交通量も少なく、流れは80km/hぐらいになるが、フルフェイスじゃないメットでは、どうしてもドライアイになってしまう。ゴーグルを早く買わなくては。
 国道175号から9号を鳥取方面に入り、国道429号を通って出石に入った。出石には城があって、名物はそばと時計台。町並みも結構古い感じなので、また時間がある時にじっくり回りたいね。城は山の麓から階段状に郭が並ぶ構造で、指揮する人間次第で堅固な城になりそうだ。山頂には古城があるので、戦国時代はこちらがメインだったはず。これらを連携させれば結構な防御力になるのではないか。古城のほうも今度散策しよう。
 出石から和田山に抜ける山の中で夕立にあった。雷が激しく、音の大きさと光との時間から、1km以内に1発落ちたんではないだろうか。さすがに山の天気は変わりやすい。
 和田山を過ぎて、今日の最後の目標である竹田城に登った。この城は山名四天王であった太田垣氏の居城で、山名氏と赤松氏の争奪の場となったが、秀吉の但馬攻略で落城し、江戸時代には廃城となっている。だが、山頂に残っている石垣群は、整然と当時のまま残っており、城郭の縄張りがはっきりとわかる。播但線の電車から見える山頂の石垣が、昔から気になってしょうがなかったけど、登ってみると、想像以上の広さと規模を持っていて、素直に感動した。これだけの規模の石垣を造るのに、どれだけの財力と労力を要したことか。そんな気持ちに浸りながら、ここから西の山に沈んで行く太陽をぼーっと眺めて、1時間以上も過ごしてしまった。
 竹田城で日没を迎えてしまったので、帰りはすっかり暗くなってしまった。8月もこの時期になると、長袖に着替えないと寒い。秋も近いな。
合計 1日間 250.8km

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